BLOG興味・関心・日々の出来事

アントワン・タメスティ

  • 2013年06月22日UP(MUSIC)
  • 今日は調布音楽祭へ行ってきました!わが町調布。高校の頃は調布にある寮生活を送っていたのでれっきとした調布LOVE市民。MY庭調布。試験といえばたづくりくすのきホール。門下の発表会もくすのきホール。
     
    その思い出たっぷりのくすのきホールで今日はヴィオラのアントワン・タメスティさんを聴いてきました。
    ホールエントランスではベートーヴェンの弦楽四重奏が演奏されていました。ラズモフスキー第2番。すごくさわやかな演奏で、しかも上手だった!!桐朋の学生さんたちによる演奏でした。音楽に今の自分たちで真剣に向き合っているのが伝わってきてとてもうれしかったです。(先輩風か。。。)
     
    タメスティさんはバッハの無伴奏チェロ組曲の第1・3・5番を。
    すごく音楽祭の一環となっている感じがして、それをとても喜びに思って演奏していたのがこちらの気持ちをハッピーにしてくれました。やっていることはすごく新鮮、テンポ感や音の飛ばし方など、とても立体的で今を生きる、本当の今、という瞬間を感じました。
     
    最近とても興味を持っている舞踊や演劇。それにもつながるものをつかんだ気がする。
    やはりすべてのことには普遍的なポツンな点があるんだな。

ピアノカルテット始動!!

  • 2013年06月21日UP(MUSIC)
  • はい、今日をもってピアノカルテットの始動の日といたしましょう。
     
    来る6月26日19時から表参道にあるカワイコンサートサロン「パウゼ」にて演奏いたします。
    曲目は昨日のブログを読んでいただいていたり、インフォメーションを見ていただいている方はご存じだと思いますが、ピアノカルテットの名曲は?と聞かれて必ず上がるであろうシューマンの作品。そして演奏時間がほかのものと比べて長いため演奏される機会の少ない珠玉の作品、ブラームスのピアノカルテット第2番。
     
    1日中、文字通り朝から晩までリハーサルをしてきました。いやー、楽しかった。
    よくこのメンバーが集まったものだという絶妙なバランス!音の質もいい感じに合ってる。
    沈黙という時間がほとんどないくらい弾き、話し合い、曲の全貌がだんだん見えてくる楽しさ。
     
    もう数回リハーサルがありますが、本当に楽しみでたまらない!!
    次までにこれやってみようあれトライしようと・・・うきうき目論み中です。
    この感じ。。。きっとまだまだこのメンバーでのアンサンブルは発展していくんだろうな。
     
    記念すべき第一回目の演奏会。
    26日の夜が空いていたらぜひ表参道のカワイコンサートサロン「パウゼ」にぜひ!
     

concert information

  • 2013年06月19日UP(MUSIC)
  • 来る6月26日にカワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」で室内楽のコンサートがあります!
    http://www.kawai.co.jp/event/detail.asp?id=4701
     
    メンバーは私、ヴィオラ原麻里子さん、チェロ金子鈴太郎くん、ピアノ島田彩乃さん。
    みんな桐朋出身という共通項を持つけれど4人で弾くのはこれが初めて!
    明後日の初合わせが楽しみだー。すっごくわくわくする。
     
    しかもプログラムがいいんです。
    シューマンのピアノカルテットとブラームスのピアノカルテット第2番。
    お時間あればぜひ遊びにいらしてください。
    (終わってから表参道でディナー、というダブルな楽しみ方もできますよ❤)
     
    シューマンはかつて、忘れもしない2001年9月11日に故・山根美代子先生のお宅に初めてレッスンに伺ったときの休憩時間に、旦那様シモン・ゴールドベルグ氏の演奏を聴かせてくださった。(山根先生のレッスンはその当時少なくても3時間。この日は夕方から終電まで。)そして、美味しいリンゴジュースがあるのよ、といって出してくださった。そして流れ出したこの作品の緩徐楽章を聴いてなんともいえない感情になり・・・、それは胸が詰まるとかそういう貯め込む感覚ではなく、何かの堰を切ってくれたかのような感覚で、ついでに私の涙腺まで切ってくれちゃったのである。(山根先生は怪訝な顔をしつつもなんだかうれしそうだったことを覚えている)
     
    なんなのでしょうね。全て許されたような安堵感。胸に貯めていたこと、肩の荷がよっぽど重たかったのか。
     
    音楽には不思議なチカラがあると思う。
    言葉ではどんなに慰められないようなことでもその音を聴くだけで気持ちが緩んだり、逆に鼓舞されたり。
    ジャン・フランセの目指した音楽は”喜びを与える”ものだったという。
    愛だ。
    そんなことを知るにつけ、音楽にかかわっていることを幸せ、と同時に命がけ~と思う。
     
     
    そんなジャン・フランセのクラリネット五重奏は今秋9月29日に我が故郷・新潟で演奏します!!!
    1日限りのフェスティヴァル。そちらも乞うご期待!!
     
     
     
     

6月12日

  • 2013年06月12日UP(徒然)
  • ”最近、ずっと外へ外へ向いていた気持ちがだんだんと自分に向いてきている。”
    昨日かいた言葉。
    いま考えてたのは・・・
    自分が常に何かからヒントを得ているのはよーーーくわかっている。
    ただその”何か”が自分の外にあるのか内にあるものなのか、積極的に探しに行くか気づいたら受け取るのか。日々その比重が変わってくるのである。
     
    いつも考えているとか、自分にとって当たり前なことでも違うフィルター(例えば舞踊や絵や写真)を通すと違う視点から見えてくる。いままでどうしても納得いかなかったことがするんと落ちてくる。
     
    ピナの映画をみてて、彼女の振付けた”春の祭典”の初め、弦楽器が全部ダウンボウでざっざっざっざっと刻み始める瞬間のダンサーの女性たちの動きにぐわっし!とばかりに掴み取られた。。。すごい。と思ったらなんか涙出てきちゃって大波にのまれたように。
    冷静ではいられなかった。
    こういう自分でコントロールできない気持ち、感情を音にしたい。。。
    息をするように楽器を弾きたい!
     
     
     
    最近知った詩。
    作者は、2001年のアメリカの同時多発テロで、貿易センタービルに一機目が激突したあと、救助のために最初にビル内に突入した数百名のレスキュー隊の一人で、行方不明になってしまった29歳の消防士。
     
    「最後だとわかっていたなら」  ローラ・ホートン
     
    あなたが眠りにつくのを見るのが 最後だとわかっていたら
    わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
    神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう
     
    あなたがドアを出て行くのを見るのが 最後だとわかっていたら
    わたしはあなたを抱きしめてキスをして
    そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう
     
    あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが 最後だとわかっていたら
    わたしは その一部始終をビデオにとって 毎日繰り返し見ただろう
     
    確かに いつも明日は やってくる
    見過ごしたことも取り返せる
    やりまちがえたことも やり直す機会が
    いつも与えられている
     
    「あなたを愛している」と言うことは
    いつだってできるし
    「何か手伝おうか?」と声をかけることも
    いつだってできる
     
    でも もし それがわたしの勘違いで
    今日で全てが終わるとしたら
    わたしは 今日
    どんなにあなたを愛しているか 伝えたい
     
    そして私達は 忘れないようにしたい
    若い人にも 年老いた人にも 明日は誰にも
    約束されていないのだということを
     
    愛する人を抱きしめるのは
    今日が最後になるかもしれないことを
    明日が来るのを待っているなら
    今日でもいいはず
     
    もし明日がこないとしたら
    あなたは今日を後悔するだろうから
    微笑みや 抱擁や キスをするための ほんのちょっとの時間を どうして惜しんだのかと
     
    忙しさを理由に
    その人の最後の願いとなってしまったことを
    どうしてしてあげられなかったのかと
     
    だから 今日 あなたの大切な人たちを
    しっかりと抱きしめよう
    そして その人を愛していること
    いつでも いつまでも大切な存在だと言うことをそっと伝えよう
     
    「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を
    持とう
    そうすれば もし明日が来ないとしても
    あなたは今日を後悔しないだろうから
    **********************************************************************
     
    「そして私達は 忘れないようにしたい
    若い人にも 年老いた人にも 明日は誰にも
    約束されていないのだということを
    愛する人を抱きしめるのは
    今日が最後になるかもしれないことを
    明日が来るのを待っているなら
    今日でもいいはず」
     
    明日が来るのを待っているなら今日でもいいはず。
    この言葉を胸にそっとしまって。
     

6月11日

  • 2013年06月11日UP(MUSIC)
  • 最近、ずっと外へ外へ向いていた気持ちがだんだんと自分に向いてきている。
    吸収しようとするのもいいけど、で?吸収したものをどうするん?と知らない自分に言われた。
    だんだん自分の”点”がしっかり定まってきている感覚もあり、あとはやるだけ。
     
    昨日はHPをつくってもらっているtaracodesignにくまくんをみにいってきたhttp://www.taraco-design.com/
    くまくんの踊りをみておおお!って思ったよ。。あの空間察知の感覚は、いったいなんだ?
    舞台にいろんな照明や装置と存在してきた人の持ってる感覚ってスゴイな。
    Noismの公演でもまず照明の使い方や小物の見せ方に感覚をざざざと撫でられて、こういうこと全部ひっくるめての”舞台”なのか~となんだかふつうな感想になっちゃうけど心底思った。
    そしていつもそのこと考えてる人の創るものは、どの人の心にも引っかかるんだとおもうなあ。
    すっとしみこむこともあり、時にはいやなひっかき傷のように残ったり。
     
    さあ、明日もまた練習だー。
     
     
     
     

6月9日 音楽は語る

  • 2013年06月09日UP(MUSIC)
  • 昨日無事にクオーターズクラブチャリティーコンサートが終わった。
    25周年という事でとっても盛りだくさん、全部で3時間(ゲネプロも3時間)のコンサート@サントリー大ホール。あたらしい出会いと再会にまたも恵まれ、これからなにをやっていこうかな!とわくわく。
     
    一夜明けた今日、再びサントリーホール詣で。
     
    小ホール・ブルーローズでボロメーオSQがベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏会をしているという情報をいただき、めでたく行ける運びとなった。こういうコンサート、行きたい!と思っても仕事が入っていたりちょうど移動時間に引っかかっていたりすると当然ながら行けないことも多々ある。今日行けることになって本当に良かった。収穫の一日。
     
    サントリーホールにはチェンバーミュージックガーデンhttp://www.suntory.co.jp/suntoryhall/feature/chamber2013/という今年で3年目になる企画があって、今日のボロメーオSQの公演はその一環。
    弦楽四重奏を弾く者にとっての最高峰とも言ってもいいこのベートーヴェンの作品15曲。
     
    このボロメーオSQはMacBookにスコアを取り込み、足元のペダルで譜めくりをしながら弾くのです。これは第1ヴァイオリン奏者のニコラス・キッチンさん(ニック)がスコア=総譜をみながら弾きたいという思いで始めたこと。
    最初はペダルでずいぶん苦労したそうだ。既成のものを使ってみたもののうまくいかず、最終的にニック自らシステムをつくってしまった、というやりたい事のためならばエンジニアにもなるヴァイオリニスト(!)
     
    ニックには2007年に参加したとやまの音楽祭でレッスンを受けた。その時から楽譜から読み取ることの大切さとおもしろさや、作曲家とコミュニュケートする、ということを言っていて自分が読んでいるベートーヴェンの書簡集やら弟子のチェルニーが書いた本やらを見せてくれた。
     
    コンサートの後にニックのレクチャーがあった。
    今回圧倒的圧巻だったのはそのコミュニュケート方法として自筆譜のスコアをどのように見ていくかという部分。
    ベートーヴェンはかなりの悪筆だったことは有名だけれど(ぐちゃぐちゃ、と消してあったり、何度も書き換えている跡があったり)、だからこそ、譜面に残る苦悩や試み、そして表情記号への想いの深さが見えるのだ!
     
    そして、書き換える前、つまり出版されなかったバージョンの音もSQで再現してくれた。
    ・・・これでもOKだけど。という感じもするが、そこでベートーヴェンがなぜ変更をしたか考える。
    たとえば、ここは最高潮に盛り上がったままバシッと”終わり!!”にしたかったんだなあ、とかね。
    そうしたらそのバシッ!と終わる具合をもっと高めてみることができる。
     
    演奏はラズモフスキー1・2・3番と休憩を15分ずつはさみながらだったが、ものすごく緊張感のある充実した音楽で聴く方も一曲一曲持って行かれた。。。。(これを書いているいまはもうぬけがらのようです。。。)
     
    カルテットはいいなあ!と演奏とレクチャーに参加して心底思った。
    でもそれが一番そう感じられるのは組んでやることだとも痛感。
    一緒の時間を過ごすことではじめてわかってくることってたくさんある。
    そしてこれはセカンドを弾いてるタンくんがリハーサルについていってたけど、一緒に過ごすことでメンバーの考え方もわかってきて、そのうえで提案があるということは”なにかがある”ということだ、と。(かなりの自分解釈ですが)
     
    つまりだね、ひたすらに続けることってかなり大事なんだぜ。
    って思って、心していろんなことに取り掛かろう。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     

6月7日

  • 2013年06月08日UP(MUSIC)
  • 今日は明日行われるチャリティーコンサートのリハーサルへと行った。14時から19時過ぎまでの長丁場であったが本当にいろいろと考える材料をもらった。
     
    まず、師事をするという事。これは一生続くことではなく長い人生での一部分である、と思っていた方が良い。もちろん一生の心の師、と仰ぐ方はたくさんいる。でもそれとは別な考え方で。
    師からの教えを受け継ぎながらもそれを次代に活かすために個を確立する。そしてその自分が選択し、そして吸収した師の教えを借りてきた着物としてではなく肉体の一部として生きる。結局見えるものの真似をしていても限界があるという事・・・一番大事なことは目に見えないのですよ。
    ・・・そこにじぶんのかんがえはあるのか。
     
    そして個を貫くという事は自由に見えるけど闘いの連続だということ。さきの日記にも書いたけれど転げ落ちるのはどんなに簡単なことか。
     
    どんな状況でもフラットな自分をもつこと。ひとによって態度をかえないこと。
     
    どんなところでも学びの宝石は転がっているのだな。ほこりをかぶって。それをいちいち拾ってフーっとほこりを払って、手で拭って、洗って、布で磨いて、、、、そうやっていく。
     
     
    ここから打って変わりますけど(笑)
    そんな今日の夜はうちの近所でしゃぶしゃぶ食べ放題!
    前々から計画していたことで、そのために今日のお昼は豆乳にきな粉やらゴマやら、自然っぽい粉を混ぜたものだけ。当初は18時に終わる予定だったので持つかと思いきや19時~!しかもしゃぶしゃぶ店人気につき1時間待ち!!!
    完全に失策。。。ちーん。
     
    ぺこぺこの限界までいった私のお腹ですが、今はぱんっぱんです。
    歩き方が完全におかしくなるまで食べて幸せ♡
    美味しく食べられることは本当に幸せだ、と言い合いながら肉をつついた夜でした。

6月6日

  • 2013年06月07日UP(徒然)
  • 今日はさらう日。朝からよく弾いた方かな最近では。こういう日は忘れないで手とかケアすることが大事。。。もう20代じゃないし!放置禁物!!さみしいことだけど大事なことでもある。自分の体の声にちゃんと耳を傾ける。それがこれからも走る基盤になるから。
     
    昔から健康おたくを自負している。玄米とか体によさそうなお茶とか?
    健康を意識することは生活の中心ではないけれど。
    美味しいものを美味しく食べたいし、素材が良ければシンプルな調理法で美味しいと思うので調味料も選ぶ。
    今日はパスタにした。トマト・ブロッコリーをオリーブオイルで炒めた中に、パスタとたたいた梅干し、ゆで汁をいれてなじませるだけで、は~おいしい。
     
     
    今日は弾きながらもチラシの打ち合わせ、チケットの手配、楽譜の問い合わせなど事務方が多かった。
    私の部屋はどちらかというと家よりアトリエ。心底だらんとくつろぐ場所では残念ながらなく、練習する場であり自分と外の世界をつなぐ中継ステーションの感覚。みんなの部屋に対しての感覚ってどういうものなんだろう。
     
    いま、日本の歌の小品に編曲されたものの発掘にいそしんでいる。今も音源を聴きながら書いてます。
    日本の歌をたくさんの人に聴いてほしい。その曲に込められた抒情や日本の文化の流れの中で生まれた光や影の感覚。海外に向けてもっと誇っていい部分だと思う。そしてそれらを弾いていくことで自分の感覚も開けていくんじゃないか、という気がしている。
     
    ”ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人”というDVDをみた。
    ハーブは郵便局員、ドロシーは図書館の司書。二人ともアートが大好きで仕事が終わると作家に会って作品を見て、つつましい生活の中から払えるだけのお金で作品を買うことを何十年もつづけた。アートはどんどん彼らの小さなアパートメントに溜まっていき、ワシントンD.Cのナショナルギャラリーオブアートに寄贈することになった時には引っ越し用のトラックに5台!!
    Vogel collectionとして彼らの所蔵した作品は有名である。
    作品を何点か売れば人が考えるいい暮らしはできただろうが、かれらはコレクション自体をひとつのアートとして考えていた。一つ欠けるだけでもダメなんだ、と。ナショナルギャラリーから謝礼としてもらったお金さえも心地いい暮らしのためには使わず、新たにアート作品を購入するためにあてた。ギャラリーに還元するために。
     
    この映画を見て考えさせられたのは、一度だけの人生、自分はどういう生き方をするのかということ。
     
    いつまでこういう生活を続けるのですか?とドロシーが聞かれて、楽しくなくなったらやめるわ、といっていたのが気持ちよかった。
     
     
     
     
     
     

改革

  • 2013年06月04日UP(MUSIC)
  • 最近練習の仕方を変えた。基礎は基礎としてまとめて全調スケールなどをやっていた。やらないよりはいいとはいえど、より向上しようと思えば程遠いのでは。これはNoismの公演を観ていろいろ考えたということでもある。弾くための体力・ベースづくり。日々弾いてはいるけど、それは効果を感じているの考え過ぎず考えてとにかくやる。質を底上げする。(は~、口にするのは簡単!)
     
    というわけで昔(13歳くらい?)やっていたファイルを引っ張り出した。様々な基礎練習、スケールシステム、エチュード、コンチェルトの一部分など必要なテクニックの抜粋をしたもの。(思えばバイオリンを始めてから今までさまざまなスケールやエチュードをやってきたものだ。)内容を抜本的に改革。なんせスタートしたときからあまり変えてなかったもので。これはいまはいいかな、と抜いたり、これやっておこうと新たに入れたり。考える手がかりになる。竹内邦光先生の無伴奏作品には普段あまり練習しない4度音程の重音がたくさん出てきて手に苦労を掛けたのでそこも強化しようと入れてみる。
     
    作品とがっつり向き合うことがメインなんだけど、音を出す段階になった時に自分のテクニックがテクニックとして意識しないでいいレベルにあるかどうかが結構大きなことだと思う。これはバレエのバーレッスンをする大切さに通じるのではないかしら。コンテンポラリーを踊る人もバーレッスンってするんじゃないかしら。
     
    明日もがんばりましょ。
     
     

6月1日

  • 2013年06月01日UP(MUSIC)
  • 例年より10日ほど早く梅雨入りしたけれど早速晴れ間に恵まれた5月最終日。
    紀尾井ホールでのジュリアード弦楽四重奏団の公演を聴いてきた。
     
    今回ヴィオラ奏者のローズさんが退団を決意され、日本ではこのメンバー最後の公演ということだった。
    加入してから3シーズン目をもうすぐ迎える第一ヴァイオリンのジョセフ・リンさん。最初のシーズン、2011年の11月にやはり紀尾井ホールで公演があり聴きに行っていた。その時感じたほんの少しの違和感が今回はなくて、彼らが入ってきたときに今までにない家族の連帯感のようなものを感じた。音も4人で織りなす繊細な敷物のようで。各自違う糸なんだけど全部でひとつに。
    時間をかけて変化をしていくものは絶対あって・・・、ついつい短いスパンで物事を考えまだできないまだできないとキリキリしがちな自分の視野が解放された気持ちになった。
     
    どの作品も生きていて創造の現場に立ち会ってる感びしびしだったけれど、一番心をつかまれたのはやはりヤナーチェクのクロイツェル・ソナタ。第一楽章から始まってどんどん話が展開し、最終楽章でのクライマックスでヴィオラから始まる叫び。44シーズンをカルテットにささげた人が絞り出す”声”は作品に向き合う事や自分・自分たちの音に毎日毎日向き合う事を考えさせられるような、どこにもすき間のない”感情”だった。
     
    ひっきりなしに出会い・再会をしているこの頃。
     
    今日も大事な大事な、私の小学校6年から習った先生に再会。音楽の素晴らしさ、厳しさ、基礎の大切さ、室内楽の素晴らしさを示してくれた先生にはいくら感謝しても足りない。最初に室内楽をするきっかけ、海外に行くきっかけをくださったのも先生。練習は計画的にするものだと教えてくださったのも先生。
     
    そしてさよならも。
     
    水戸室内管弦楽団でご一緒させていただいていたヴァイオリニストの潮田益子さんが亡くなった。
    年末から闘病されていたことは1月にあった水戸の公演で知った。ご本人からのファックスは明るく、いつもの潮田さんの明るい柔らかいお声をそのまま文字にしたような文章で、私たちは復帰を信じて疑っていなかったので・・・知った時には言葉が出なかった。
    いつもえらぶることなく"そのまま"の姿をすいぶん年下の私たちに見せてくださっていた潮田さん。ケータリングの果物や差し入れを”おいしいわね”と喜んで食べていたような、そんななんてことのない場面ばかり目に浮かぶ。もう会えないなんて信じられない、といつもサヨナラのときに思う。
    心からご冥福をお祈りいたします。
     
     
     
     
     
     
     

5月30日

  • 2013年05月30日UP(徒然)
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    ここのところいろいろなものを観聴きしている。
    それは自分から欲しているからというのが大きいと思うのだけれど、波とうまくサーフィン出来ているような感じ。
     
    26日には渋谷に新しくオープンした踊心シアターに行ってきた。2011年の12月高崎・山名八幡宮でのイベントで知り合ったダンサーのくまくんこと熊谷拓明氏が振り付け・演出・出演している作品をみるため。
    (サラッとしか書いていませんでしたが山名イベント過去ログ。http://ameblo.jp/shizlog/entry-11106319082.html)
    演劇は観たことあるけれど踊りが表現の中心になっている舞台は初めての経験で、4人の登場人物から目が離せなかった。体の動きだけで空間を小さくも大きくも見せることができる。あれだけ体の動きをコントロールしているのにすべてが連動している。発見の連続!
    音楽をやっている私たちも踊りを観るといいし、ダンスやっている人も聴くといつもと全く違った、予期しなかった方向からインスパイアされるに違いないと思う。聴きに行きたい!音楽は好き!だけど音楽会は敷居が高いイメージがあるしどんなコンサートがあるのかよくわからないという声があって考えちゃった。もっと違う世界と行き来がしやすくなるといい。
     
    28日にはヴィオラスペースを聴きに上野・石橋メモリアルホールへ。開催から22年。22年ですよ。ひとところにとどまらないヴィオラの音楽祭。世界でもまれな企画だと思う。
    そこで聴いたものは学生オーケストラから若手・中堅、そしてわが師、それからモチロン今井信子先生の「今」。人生をみているような気持ちになった。自分も学生オケであの舞台にいたことがあったと改めて考えるとなんか。。。繰り返す世代の波みたいなものにザブンとやられた気分に陥ってしまったけど(笑) 過去はうまく振り返らないと足をとられる。楽しかったよねー!といいつつも。
     
    29日、今更ながらレ・ミゼラブル。新宿武蔵野館という昔ながらの映画館。さすがに31日までの上映のようだ。間に合ってよかった。
    レミゼ、いいとは聞いていたけどあそこまでひきつけられると思わなかった。あれは原作が素晴らしいのだと思う。
    ヴィクトル・ユーゴ―、600ページ4冊にわたる長編小説。これを短縮するには紆余曲折あっただろうな。ベースにミュージカルがあるとしても。映画も作品なんだと思う今日この頃。
    しかし。Xメンのヒュー・ジャックマンが、ねえ!すごいですよ。演じる人ってすごい。
     
    映画といえば園子温監督の「冷たい熱帯魚」をついに観た。ド頭からラストまで園さんの世界マックス!つねにハイパーマックス!!
    ここまでしたか~いや~嘘とか本音とかそんなカテゴリの枠超えてる。こんどは「愛のむきだし」みる。
    そしてこちら、「終着駅―トルストイ最後の旅―」http://bd-dvd.sonypictures.jp/saigo-tabi/
    こちらは理想と現実の差を思った。トルストイ主義を主張するトルストイが信頼する人々。でもその主義・理念とトルストイ本人は微妙にすれ違うのだ。生身の人間のしなやかな生活と理想主義に打ち立てられたザ・生き方。
    この映画を見てトルストイという人に初めて人間的な興味がわいて、彼の作品を読みたいと思った。
     
     
     

5月24日

  • 2013年05月25日UP(MUSIC)
  • 今週はストラヴィンスキー週間だった。
    火曜日から始まったオーケストラの仕事。読売交響楽団なる団体で弾かせていただいたのです。
    指揮はテミルカーノフ。曲はチャイコフスキーの弦楽セレナーデ、そしてストラヴィンスキーの春の祭典!
     
    この春の祭典は私の音楽人生のある意味原点である。前にも書いたことはあるが、中学生のころ夜な夜なレコード(レコードですよ。レコード!)を家族が寝静まった頃リビングでかけてはひとりぐお~とかき回されていた。あのバスーンから始まるなまめかしい、太古の昔からつながっているものが煙のように姿を現してくるようなモチーフ。そこからいろんな生き物がどんどん主張して世界が創り上げられる。
    変拍子の原始的な打撃が続きドラマが盛り上がってくる。
    初演の時に大騒ぎになったのもわかるなー。みたくないものには蓋をしたくなるのが人の常で、これを聴くとどうしてもふたをしなきゃという切迫した気持ちになる。美醜関係ない本能の部分をかきまぜられるから。だってみちゃったら根本的なことが変わっちゃいそうで怖い。目の前に突き付けられる人間の野性の本能よ。
     
    というわけで思い入れ並々ならぬこの作品。あ、それに学生のときに小澤征爾さんがこの曲を振りに学校に来たのだ。その当時変拍子に全くついていけず、テクニックも乏しくそして楽譜がうまく読めなかった私は朝練(朝五時半から学校で練習する)で何とかしようと、毎日朝から春祭を弾きまくっていた、という事があったのでした。
    そうそう、どんどんでてくるが、大好きなコリオグラファーのピナ・バウシュの振付けた春祭。彼女の映画の中でそれをみてますますかき立てられたのですよ、春祭への愛が!
     
    というわけで今回の春祭。いままでの歴史!?を塗り替えてしまうような経験だった。
    テミルカーノフ氏、聞く人は皆ことごとく”いいよお~~~!”とか”しーたぶん(テミルカーノフ氏の音楽)すきだよ”とくちぐちに好意的。わくわくしながらリハーサル初日をむかえたのだった。。。おもったより小柄な、でも精悍なイメージの老紳士。
    70代という事だったがそんな年齢なんか感じさせなく、音楽がまあ息吹いてること!そして私が一番シビれたのは彼の動き。まるで身体の表現者のような、そう、ダンサーのようだった。もちろん飛んだり跳ねたりするわけではひとつもなく、むしろ無駄な動きゼロ。浮かんだ言葉はコリオグラファー。振付師。彼の指揮は私のこれまでの浅い経験の中ではみたことのない、エレガントでかつ躍動している革新的な舞踊のようなところがたくさんあった。
    そして、それは情報伝達の方法として大編成の音楽家たちの中央に君臨する。
     
    そして本番の今日、無我夢中で弾き、あっという間に演奏会が終わった。終わってしまった。
    夕方ホール入りするときにテミルカーノフ氏とたまたま一緒になり、エレベーターで思わず”あなたと演奏できてこんなにうれしいことはないです、なんてラッキーなんだろう私!”と猛烈に告白してしまった。。。(マエストロはやさしく微笑み、エレベーターに同乗していた事務局の方々もにっこり)いや、ほんと、本気です。そして終わってからもその気持ちは変わらず。この4日間でこれからのすばらしい糧をいただきました。
    音楽はすごいなあ!
     

5月20日

  • 2013年05月20日UP(MUSIC)
  • 毎日晴れだ、快晴だと騒いでいたら今日は一日雨でした(チーン)
    空気の汚れ、ながしてくれただろうか。雨の日は数年前に行った北京での空をどうしても思い出すのである。
     
    今日は久しぶりにパガニーニのカプリスを引っ張り出して2・3曲弾いてみたんだけど、なんだか思ってたより結構弾けちゃったのである。もちろんステージに上げるレベルかどうかという話ではなく。ここのところヴァイオリンの練習というよりイメトレやいろんな人の演奏を聴いたり、いろんなものをみたり・・・どちらかというと頭の整理をしていたのがよかったの、か??うーん謎である。。。
     
    昨日のズッカーマン。ものすごくホールが鳴っていたのである。あの音の充実感。
    そして、ガラミアンの弓のテクニック。ボーイングがきれい、特に最後の音を空気にとかすようなところでハッとするような瞬間。そしてズン!と根を張った大木のようなからだ。ほとんど動かないのですよ、からだ。それであの音の存在とプロジェクション。
    余裕。あ~これが40年間第一線で弾いてきた人なんだ。60代、まだまだ現役。
    ・・・楽しそうだったけど、でも、美味しい音出てるけど、本当に楽しい?本当に美味しいのかな?それともそれはもうどうでもよくなっちゃったのかな?なーんて思い始めたら頭がグルグルしてきてしんどくなっちゃったので、後半は聴かずに出てきちゃったのでした。
     
    今日はほとんどうちでお仕事。宮崎に行ってた友達がフルーツを届けてくれた♡ありがときょんさん♡
     
    夕方ひとりレッスン。ローデのカプリス、終わりに近づいてきたね!
     
    そういえば、こないだいった”喫茶店”でローデのカプリスのCDがBGMで流れてて耳を疑いましたよ。エチュードでしょ、CDでてるんだ、っていうか誰の選曲??まさかの有線か?? それにしてもとっても歌のあるステキなローデでしたん☆

リサイタル2連チャン♡

  • 2013年05月16日UP(MUSIC)
  • 5月14・15日、友人のリサイタルへ。
     
    14日は王子ホール。紀尾井シンフォニエッタ東京でも一緒のチェリスト、中木健二君。パリで勉強後ベルンの学校にも在籍し、卒業後ボルドーのオーケストラの首席チェリストとして活躍中の彼。
     
    3月の名古屋のトリオで一緒に弾いて、本当に久しぶり、たぶん10年以上ぶり(いいすぎかな?) 。だってまだ彼が日本にいるときに京都フランスアカデミーで一緒になって、シュトラウスのゼクステットを弾いたのが最後だもんなあ。。。時がたつのは速く、そしてその時間の内容が濃かった事は間違いない!彼が元から持っている音楽への強い憧れと愛情、情熱とどこまでも追求したい欲求。それが一日一日積み重なって濃くなっているのを感じた演奏会だった(3月)。
     
    リサイタルは彼の室内楽の先生でもあるエリック・ル・サージュ氏をピアノに迎え、前半はシューマン、後半はプーランクとドビュッシーで攻めてきましたよ、彼は。どの曲もものすごく弾きこんであって、ステージが一つの作品となってた。そうだ、トリオのときにほとんど暗譜するくらいだったことを思い出したよ。。。けんじ恐るべし!!!
    とても安定していて、ボリュームある内容だったのにぜんっぜん疲れませんでした。
     
    最後にシューマンの最後の作品、2台ピアノの曲をチェロとピアノに編曲したものを弾いてくれました、心が震えました。
    中木くんの今の本当の姿・心を見た気がしました。
     
    その後にずっとお世話になっているY先生とゆっくりお話しする時間が持てて、これまた大きなプレゼントをもらったような気持ちに。
    なぜだか人間ていいな、と思った。
     
    さてさて、このブログでもお知らせしていたんですが、15日はピアニスト中島由紀さんのリサイタルへ。
    由紀さん、、、普段からお美しい方なのですが舞台の上の由紀さんはまた格別にきれいで。
    舞台の上には由紀さんとピアノと音楽だけ・・・でもそこにはショパンの時代のサロンのような、私的なあたたかい空気。
     
    由紀さんの奏でるショパンを聴きながら、女性性と男性性を思ったのであった。同じ”人間”というカテゴリーではあるし、音楽をやる上で違いなんかない!!とおっしゃるかたもいらした。自分はそうは思えなかったけど、うまくそれを伝えられなかった時があった。
    (今思うと、そんな”違い”という場所に逃げ込むんじゃねー!という事だったんではないかと思う)
     
    物の見方や感じ方、共感の度合いが違うと思うんだなー。もちろん男性の作曲家の作品を演奏するとき、頑張って男になろうとしてみたこともありますよ。でもなんか変なんだよね。ぎくしゃくして。フィルターが何個もある感じで。よくみえない!となるのですよ。
     
    由紀さんの演奏はそういったヘンテコな力みのない、由紀さんという一人の女性ピアニストが感じるままのいつものショパンやリスト、シューマンだった。
     
    由紀さんから一番初めにヨガの良さを教わったんでした。
    そして彼女とも京都フランスアカデミーからのお付き合い。(しかも中木くんとシュトラウス弾いた年にお世話になってるはず!)
    人とのつながりを思うと幸せを感じます。感謝。
     
     
     
     

ピアニスト中島由紀さん♡

  • 2013年05月10日UP(MUSIC)
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    (小さい~~~!)
     
    京都フランスアカデミーでお会いしたのがかれこれ…と調べたら11年前でした!!
    ラファエル・オレグクラスのピアニストだった由紀さん。その後もバルトークのコントラスツを共演する機会があったり、たくさんお世話になった頼れる素敵なお姉さまです。そして、なんと由紀さんと私はお誕生日が一緒・・・!と知った時はうれしかったな~、ご縁を感じて。
    お宅にお邪魔したときには、パパッとディナーを用意してくれたのもステキだった。さすがヨーロッパ滞在が長かった方。私はそのお料理やタイミングなど密かに心の中にしまい、今でもよく応用させてもらっています!
    そして、やはり共通の師匠ゴールドベルク・山根美代子先生を介してつながっている感覚が強いです。共通の話題がたくさんあるし、・・・そう、共通の言語をもっている!
     
    さて、そんなピアニスト中島由紀さんがリサイタルをされます!!
     
    中島由紀ピアノリサイタル
    2013年5月15日(水)19時開演
    全席自由3500円
    [Program]
    F.ショパン:
    F.Chopin:
    バラード第1番 ト短調 作品23 Ballade No.1 g-moll  Op.23
    バラード第2番 ヘ長調 作品38 Ballde No.2 F-dur  Op.38
    バラード第3番 変イ長調 作品47 Ballde No.3 As-dur  Op.47
    バラード第4番 ヘ短調 作品52 Ballde No.4 f-moll  Op.52

    F.リスト:
    F.Liszt :
    泉のほとりで(巡礼の年第一年「スイス」第4曲)
    Au bord d'une source
    ラ・カンパネラ(パガニーニの主題による練習曲)
    La Campanella

    R.シューマン:謝肉祭 作品9
    R.Schumann : Carnaval Op.9
    [Profile]
    桐朋学園大学を卒業後、フランスへ留学、リヨン国立高等音楽院の第3過程において、ピアノと室内楽科のディプロマを取得。1982年、PTNAヤングピアニスト・コンペティションF級、金なしの銀賞受賞。1990年、NHKーFMデビューリサイタル出演。同年、第二回宝塚ベガ音楽コンクール、ピアノ部門第一位受賞。1997年、フランスのモーリス・ラヴェル国際音楽アカデミーにて、最優秀ピアニスト賞受賞。1999年には、フランス・オーヴェルニュ室内オーケストラと共演。2001年から2009年の春まで、東京藝術大学の管楽器科の伴奏員を務める。現在、日本とフランスを中心に、国内外の演奏家達と、幅広い演奏活動を行っている。これまでに市田悦子、中島昌子、ゴールドベルグ・山根美代子、関晴子、P.ポンティエ、J-F.エッセールの各氏に師事。
     
    ・・・とボリュームたっぷりのプログラム!
    ピアニストとしての挑戦、やっていくぞ宣言、といった意志を感じるようなプログラム。
    楽しみです!私も聴きに行きますよ!!
     

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  • 2013年05月07日UP(MUSIC)
  • インプットとアウトプットの時期があると思う。それは波のようなもので、長いスパンであったり短かったりといろいろだ。
    先のシーズンの終わりごろ、”次のシーズンはインプットの時間にしよう”と思った。と言いながらもこうやってブログ発信や紀尾井シンフォニエッタ東京などの演奏会してるんはどういうことかしら?これってアウトプット、ではないのかい??と思う方もいらっしゃるかも。
     
    確かにそうとも言えるだろう。でも、私が思ったのは、今までよりも少し時間にすき間があるようにして、音楽、そしてそれ以外のことをがんがん浴びる。ということ。本を読むもそう、楽譜を読むもそう(忙しいと次から次へと必要な曲ばかりみることに)、絵を見る、いろんな人と話す、映画みる、展示みる、自然に埋もれる。あと欠かせないのはもちろん美味しいものを美味しく楽しくいただく。これ必須!!!
     
    秋まではこのペースで!
    ああ、どこかで海外に行きたい!!!
     

民族の歌

  • 2013年05月05日UP(MUSIC)
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    ポルトガル・リスボンにて。
    ひときわ目立つ左側のショートヘアの女性、ファド歌手、私の中でこの夜のナンバーワン!
     
    血で謳う。この言葉は聞いたときから今まで…ずっと心に残っている。
    チャイコフスキーもシベリウスも、バルトーク・・・・その土地の演奏家が弾くと理屈ではわからないなにかをもって説得される。
    「血でうたうってあるのよね~」としみじみ言っていた先輩。自分たちがいくら掘りに掘ってもなかなか到達できない”自然”さを彼らはいともたやすく手にする。もう体の中にあること、なのである。だから、血なの。
     
    日本人でいったら地方地方に伝わる民謡、そして演歌だろうか。あとは雅楽とか、笙、尺八とかそういう時間軸が悠久の広がりのもの。これはビート、拍感のなかですべてをいうことになってる西の音楽がDNAに組み込まれている海外のヒトにはわかりにくいんではないだろうか。いや、なにがわかるのがよくってわからないのがだめって話ではなく。
     
    私は市場などで流れている演歌にぶつかると心の底にぐっとくる。その曲の良さ、とかではなく・・・画期的な共感!!!なんですな。
    そして、ほかの国の”演歌”のような存在を体験するのもこれまたぐっとくる。
    スペインではフラメンコ。ダンサーの汗が降りかかるようなところで。瞬きするのも惜しいような、エネルギッシュな舞台。後ろで手を叩きながら地声で歌う男性たち。ギターをのりにのって弾きまくる2人の男性。ときどき目配せし合いながらの音楽とダンスは性的な力強さをもってエンディングまでなだれ込む。
     
    ポルトガルではファド酒場に入り込み息を詰めて慎重に空気を吸っていた。入り口で常連さんらしき人に”早く入って!この歌みんなで合いの手いれるんだ!”というようなことをいわれ(何語だったか・・・)前のほうに通してもらったっけ。ビールを頼んだら寡黙で素敵な笑顔のマスターが鱈のコロッケをポン、と渡してくれた。入れ代わり立ち代わり恰幅のいいおばちゃんやお姉さんが歌っていた・・・歌声酒場!?歌詞はわからなかったけどどこかで胸に刺さるものがあった。
     
    ロシアで体験した、ロシア人と一緒に弾くチャイコフスキーの弦楽セレナーデ。子供たちだったし、粗削りだったのだけれど出てくる音にはいままでのチャイコフスキーのイメージ以上の熱狂があった。
     
    地球上の、その土地土地に息づいてきた音や歌は、共通のものを持っている。それは魂といわれるものじゃないかな。
    その地に根付いて、地に足を付けて生活をしてきた無名の人間の想いや祈り。
    それが紡がれてある作曲家によって音になって作品として残るとしたらなんて素晴らしいことだろう。
    それをコツコツ毎日、自分を大きく開いて音にしていこう。
    それしかできないのだから。
     

LFJ新潟2013②

  • 2013年05月03日UP(MUSIC)
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    写真①公演後の舞台で記念撮影(おすまし)
    写真②同上(ポージング…割といつもな感じ!?)
    写真③名古屋からお見えだった、3月のトリオでお世話になったマネージメントの方からのプレゼント!3月のときに彼らが胸につけていたこのブローチが素敵すぎて、つい「私も欲しい…」とつぶやいたらヴァイオリンバージョンで作ってくださいました!!ジャケットにいつもつけてます!
     
    さて、いよいよ本番当日。みんな三々五々起きだす。(一人ぐっすり眠れた人、1時起床!よく寝れてよかったねー)。朝食の後、散歩へ。昨日と打って変わってよく晴れた日で気持ち良い。なぜかうちの前だけ風がびゅんびゅん吹いていてもみくちゃになるも、ご機嫌。
    白山神社で今日の公演の成功を心に決め、かみふるまちを散策。LFJ関連のイベントが行われていて、ビッグバンド?が練り歩く中、ハーモニカアンサンブルをやっていたり、カオス!ものすごく気分が上がる。
     
    ちなみに、神社でお参りするとき、最初に自分のうちの住所をいっている。どこかできいたのだ、想いが届いても、大きな力が私の居場所が分からなかったら困るでしょ?って。その考え方が気に入ってそれ以来そうしてる。そして、いわゆる神頼み、ではなく、こうなります!とかまあ、いわば自分の腹、くくりましたよ宣言をするのである。このやり方は結構気持ちがピーンとしてよい。
     
    さて。散歩から戻り、5人そろってお昼ごはん。そして舞台リハーサルへとでかけた、やはり徒歩で。うちからホールが徒歩10分なのである。この立地、素晴らしい。東京ではなかなか難しい、行き帰り徒歩っていや~無理でしょ。海外の友達はそれが普通だっていうけど(ホールから1時間!?ウソだろ!?ってホントなんですけ。)わが町新潟でもそれは可能なのである!
     
    能楽堂、楽屋も素晴らしく、モチロン畳敷きの和室。広い!ひろい!お茶会もできるんだそうだ。
    直前までお客様の入りの見当がついておらず、舞台袖からのぞいては「結構はいってるよ!!!」とか騒いでいたんだけど、まさか完売だったとは!!嬉しい驚き、それに気が付いたのは終わって帰宅するときにロビーに貼ってあったプログラムを見て。大興奮だったな~。みなで写真を撮りまくる。
     
    さて、本番ですが、JTのときよりもずっと楽しく、深く、アンサンブルにも広がりがあっていい演奏になったと思います!
    みんなと演奏することでもっともっと音楽を深めたい、楽器をもっと自分の体の一部にしたい!と欲求がわいてくる。
    ほんとうにありがとう。
     
     
     
     

LFJ新潟2013①

  • 2013年04月30日UP(MUSIC)
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    26日の晩新潟入り。雨が降ったらしく冷え込んだ夜だった。
    連休前だったからか夜の飲み会の一次会が終わるころだったからか、新潟駅はいつもよりにぎわっていたように思う。
    ここのところの明け方就寝が身体にぐっときていて、なんだか朦朧とする。人間寝不足が一番の敵、な気がする。
    というわけで10時就寝の10時起き。12時間ぐっすりと寝させていただき、体も心も軽かった!!!
     
    メンバーは3人(直江ちーこちゃん・森口きょんちゃん・おおしまくん)が東京より12時過ぎ着。わいのわいのと昼を食べた後にりゅーとぴあへゴー!
    桜はもうほとんど散っていたけれどチューリップがきれいでした♡パワースポット白山神社を通り、燕喜館で管楽器のアンサンブルの公演をしているのを聴きながらてくてく。(後でそれがオーボエの古部さんたちの公演だったことを知ったのでした。)
    福井から直接新潟入りした辻本くんとりゅーとぴあで落ち合って、やっぱりまずは腹ごしらえ、アーティストラウンジで一息。
    そこから6時までリハーサル。
    リハーサルルームは初めて使わせていただいた場所でしたがとても広く、気持ちよく練習ができました!
    6時にピアニストのペヌティエさんが練習にいらっしゃってこちらの練習は終了。
    公演の舞台となる能楽堂を見学に行きました。
     
    実は、東京での練習のときから、舞台についていろいろ話していました。
    弦楽五重奏のkv.516第三楽章を弾くときに、ミュート(弱音器)を付ける指示があるのですが、あまりに響きがなかったらミュートを付けなくてもいいんじゃないか、とか、和音の響きをもっと長めにしっかり作ったほうがよくないかな?とか。
    でも見学&音だしをしてみてその心配はなくなりました・・・!よかった。ホッ。
    雰囲気もいいし、まわりが木だからか、響きも助けてくれて。とっても良き”気”がある舞台だったのでした。
     
    夜はメンバーにおなかいっぱい白米と母の手料理を食べてもらい♡別な五重奏の初見大会をしたりしてたらあっという間に3時。
    楽しい時間はあっという間。
     
    ああ、こうやっていま書いていても、このことがつい3日前だった、ということが信じられません!!!!!!
    学校行事が終わっちゃった後の子供みたいな気分。。。(続く)
     

柔らかさ

  • 2013年04月24日UP(MUSIC)
  • 雨ですね~。寒いかと思いきや、そうでもない。
    なにか梅雨のような空気を感じて”温暖化もここまですすんだか”と早合点してしまうくらい。
    (早合点であってほしい)
     
    今日は午後から出勤。
    錦糸町まで行くのにぼーっとして総武線をチョイスしてしまい25分かけてゆっくりいった。
     
    ・・・仕事に遅れるのがひとつの恐怖である。トラウマはないけれど、友達の話を聞いていると戦慄もの!!(ぎゃー)
    人の話で自分をトラウマ状態にできる私は神経質なのか?はたまたコントロール上手なのか。人のことをわが身に重ねてそこから学ぼうとするステキな気質があるのか??単なる小心か?・・・ま、考えるほどのことではないが。
     
    というわけで、時間的にはちょうどよく着いたもののちょっとドキドキしながら楽屋口を通ったのでした。
    (やっぱり小心者なだけ?)
     
    今日は新日本フィルハーモニーさんのお仕事。セカンドのゲスト首席としてよんでいただいております。
    宮川彬良さんの公演などで弾く機会など様々なお仕事をいただいて、非常に貴重な経験を積ませていただいております。
    (感謝!!多謝!!!)
    ぽっといってポン、とメンバーの中に入ってのお仕事なのですが、みなさんいつもあたたかく迎えてくださって幸せ。とてものびのびとお仕事をさせていただいています!
    今日もたのしかったなー。
     
    ・・・やっぱり人と話して、面白いなーっと思ったり自分と違う意見、思考回路を脳内に増やしていくっていうのは大事なんだわ。
    さまざまな考え方の人がいて、どれも間違っていなくて、でも自分はこう考えるんだ、という柔軟な姿勢を持っていたい。
     
    頭も身体も柔らかくありたいものです!!!
    そろそろヨガスタジオが恋しくなってきました。。。